日本のコンシューマーゲームの衰退とPS4とAAAタイトル
AAAタイトルとは、メーカーの顔となっているタイトル、大ヒットしたタイトル、莫大な予算のタイトルなどの事の総称だが、近年ではAAAタイトルのみを開発していく風潮になってきていると思う。
新しいIP(知的財産=新たなシリーズタイトル)が生まれず、既存のAAA以外のタイトルは殆ど開発されていかない一途を辿っている。
これは最近のコンシューマーゲーム離れも影響していて、メーカー側は売れなければ次に繋がっていかないからある程度安定した儲けが欲しいし、消費者側もそこまでコンシューマーゲームをやらない中で確実に面白いゲームをやりたいという互いの意見が反映していった結果です。
この傾向は、2012年あたりから言われ始め現在ではほぼそうなりつつある。
コンシューマーゲームは衰退していないという記事を最近読んだけどそれは欧米での話で日本で言えば個人的には衰退しているように思います、少なくとも盛り上がってはいない。
というより据え置きハードが不調なだけで3DSだけは好調。
実際、ポケモン、妖怪ウォッチ、スマブラ、モンハンと立て続けに大ヒットを飛ばしている。

AAAタイトルでいうと最近ではより高いクオリティ、オープンワールド要素などの開発に驚くほどの時間と開発費を要します。
例えばFF15は、2006年に存在を発表されました(当時はPS3向けと発表)、2007年に開発を開始していたとして、現在2015年内でもまだ発売されるかは怪しいと考えると約10年は掛かるという事になります。
10年も経てば寧ろ「ゲーム」自体やらない人になっている可能性もありますよね…w

開発費が膨大になっていく傾向も問題視されており、数十億円という開発費からするとヒット出来なければ会社の構造自体が危うくなるという面を持っています、だからこそ絶対にある程度ヒット出来る内容の物を出す必要があり、よって時間も驚くほど掛かっている。
どんどんユーザーの目も肥えてきてハードルは上がっていくので、こうなっていくのはしょうがないのかもしれないし少し尖った言い方をすれば凡作では見向きもされないのでこういう傾向をどうやって変えていくかも課題だと思われます。




AAAタイトル+複数のリテンションタイトルの形
キーワード
リテンション=維持・継続
クロスメディア=1つのコンテンツを複数のメディアで進出させる。

FFで言えばスクウェア・エニックスで、他にもドラクエなどAAAタイトルを抱えているので交互に出していけば繋いで行けるのかもしれないですけど、現状繋ぎとして最適なのがスマホ・PCゲームの常時サービスを展開していけるコンテンツだと思います、これがキーワードになっているリテンションです。
リテンションとは簡単にイメージ出来る例で挙げれば、パズドラでいろんな神話やらダンジョンやらコラボやらで永遠とコンテンツを追加し続け、ある程度のユーザーを確保し続ける仕組み。
維持し続けるという意味では、アナログデジタルの違いはあれどTCGもリテンションタイトルと言える。

今までコンシューマゲームやPCゲームのみを作っていた大手ゲームメーカーが本格的にモバイルゲームに参入をしてきているのも、やはりAAAタイトルだけではなくリテンションタイトルを並行で幾つかヒットさせる事が現状のゲームメーカーの主な構造みたいな感じになってきてるからだと思います。
またDMMやモバゲー(ブラウザでもプレイ出来る)など、ブラウザゲームもどちらかというと盛り上がっている風に感じます。


PS4
日本ではまだ普及しきれてないですが、海外では大ヒットしていて既に1850万台を超えています(PSハード最速の売れ行き)。
今年までは、まだPS3とPS4両方で出すタイトルもあるとは思いますが、だんだんとPS4とPCへと移行されていくと思います。
そして今年はいよいよPS4でAAAタイトルが多くリリースされる予定で、流石に日本でもPS4の普及率は急激に進むんじゃないかと思われます。


2015年発売予定のPS4 AAAタイトル
METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN
Bloodborne
アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝
Batman: Arkham Knight
The Witcher 3: Wild Hunt
ペルソナ5
Star Wars Battlefront
Evolve
The Division
ドラゴンクエストヒーローズ
FINAL FANTASY XV
The Order: 1886

上で書いたように、この中で新IP(新シリーズ)のタイトルは幾つあるのか見てみると
Bloodborne
Evolve
The Division
The Order:1886
この4タイトルだけで、あとは既存のIPである。


比較から見る普及率

日本での販売台数
次世代
・ニンテンドー3DS:1762万台
・PlayStation Vita:338万台
・Wii U:207万台
・PlayStation 4:89万台 (世界では2000万台)
・Xbox One:4万台 (世界では1000万台)

過去
・ニンテンドーDS:3286万台
・PSP:1969万台
・Wii:1274万台
・PlayStation 3:1000万台
・Xbox360:161万台

これを見て分かるのは…
DSとPSPはあの時代ではかなり画期的に思えたし(個人的に)、スマホというプラットフォームが無かったのでかーなり普及したのが分かる。
またXboxは日本で普及させるのはほぼ不可能だという事がわかるw。

PSP→PSVITAへの移行
VITA普及率は、PSPの6分の1程度になっている現状。

DS→3DS
3DSも売れているとは言え、DS時代のほぼ半分程。

Wii→Wii U
これも6分の1程度。

PS3→PS4
まだ発売されてそこまで経ってないが、それでも100万台にも到達していないのは流石に売れているとは言えなさそう。
現状は10分の1程度。

Xbox→Xbox One
4万台とか完全にオワコン…。


ここから言える事、

スマホの影響力は多大だった(特に日本のゲーム業界には)。
携帯ゲームのタイトルばかり出るのは最早しょうがない、日本での次世代ハードの売れ行きがこれではどうしても海外のユーザーをターゲットにするという方向性になるのは必然だし、なかなかソフトが出なかったのも頷ける。
何故出だしで失敗したのか、いや失敗したというよりか、既に日本がそういう市場ではなくなっていたという方が当てはまるのではないか。
かつて言われていた通り、日本の市場はガラパゴス化し、海外との温度差が開く一方か。

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